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将棋ウォーズの振り返り
みすみです。ガバ将棋のプロです。
この度、将棋ウォーズで200勝(268敗, .427)を達成しました。わーい。
未だに5級なので自分の得意戦法と勝率の高い戦法、相手の傾向にあった指し手を選ぶということがまだまだと気づいたため、最近200局から勝率別・対抗別にこれから更に深く学習する定跡を考えてみます。
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振り飛車相手にメイドシステムを指す
メイドシステムを指す (2)対振り飛車
メイドシステムに魅入られて達成率・レートを溶かしているみすみです。
メイドシステムの詳細は前回の記事冒頭をご覧ください。
今回は対振り飛車をまとめます。
振り飛車は大きく以下に分類されます。
このうち、中飛車を除く戦法に対応する定跡?手筋の紹介です。もし、既に右四間飛車に精通しているならメイド+右四間飛車を指すのも良い選択になります。
対三間飛車・四間飛車
それでは始めましょう。
▲7八銀 △3四歩 ▲7九角 △4二飛 としたところで、相手は四間飛車、こちらはメイドシステムの形になりました。
メイドシステムのメリットとして、角交換がどうしても成り立たないのでこちらから拒否することが出来る点です。角道を開けあって相手が交換しないかどうかお祈りする必要はありません。
図2-1から、▲5六歩として後手の3五歩を警戒します。お相手はベーシックな四間飛車とするので△4四飛と形を作ります。この段階で、相手から急戦調の戦いにはなりにくいため、自玉を囲いに行きます。
手順は▲5八金右、▲5七角、▲6八玉、▲7九玉、▲8八玉と左美濃にします(図2-2)。5八金右に変えて▲4八銀として飯島流引き角戦法とするのも一局です。
後手は△4三銀と上がり、戦いの準備を整えてくるので、こちらも飛車先の歩を突いて行きます。
このまま飛車先に畳み掛けると後手は悪くなりますので△3二金左としますが、これではせっかくの本美濃囲いが片美濃、良くて銀美濃となってしまい強度の差で有利に進みます。
三間飛車の場合も同様に左美濃囲いから角頭に殺到して良しになります。
中飛車対策
メイドシステムは角が引いた位置にあり、5七の地点を守っているので、相手が中飛車であっても強く指すことが出来ます。
指し方は「相手と同じ手を指す」ことです。
図2-6はメイドシステムの完成から相手が中飛車に構えた図です。棋譜は前後しますが形がこうなれば手順は順不同です。
大抵の場合、相手は角道を開けるために△3四歩としますが、こちらは相手が弱点を晒すのをじっと待ちます。
一例として、図2-6から△3四歩、▲4八銀として5筋に力をためます。
図2-7になると、相手は飛車先突破を防ぐために開けてしまった5三の地点を守るために金銀を前に出すしかありません。しかし、居玉の状態では駒組みを制限されてしまうため、中々難しい選択となりそうです。
本譜は△4二銀とし、図2-8を迎えます。
こちらからは▲5六歩と突き、後手は6二銀で囲いを悪くされるか5三銀と飛車先を重くされるか、となってしまいました。これではもう相手の攻めは遅くなってしまうのでゴキゲン中飛車であっても元気さが足りません。
このあと、先手番は9六歩から端角で5筋を更に強くしたり、5七銀として戦い始めたり、4六角として囲ったり駒を前に出したり、と選択肢が広がります。
おわりに
メイドシステムの本領は相手の駒組みを制限すること、速攻や奇襲戦法が受けやすいこと、マイナー戦法なので相手が奇襲戦法を使いにくいことが挙げられます。
あとなんと言っても名前が「メイドシステム」であることです。メイドはいいぞ。
メイドシステムを指す
はじめまして、みすみです。素人将棋とガバ将棋を指します。
最近になって「メイドシステム」と呼ばれる戦法が好きで指しているので、最序盤についてまとめてみます。
メイドシステムとは
先手ならば7八銀、7九角、後手ならば3二銀、3一角とし初期図のような形になります。相手がどのような手を指そうが関係ありません。最初はこの形にするのみです。
戦法の分類としては奇襲戦法にも分類されますが、実際は多種多様な受けが可能で、かつ、攻め方も幅のある定跡となっています。
戦術の基本
この定跡は相手の戦法によって指す手を変えるため、それぞれの変化を覚える必要があります。(もちろん覚えなくても力戦にしてしまえばいいというのはあります)
先手・相手が飛車先の位を取ってきた
狙いは向かい飛車です。8八飛を目指して手を進めます。
局面図1-1:開局から ▲7八銀 △8四歩 ▲8九角 △8五歩
居飛車の典型的な始まりです。ここでは以下のような手が生まれます。
- こちらも飛車先の歩を突く(▲3六歩)
- 右銀を前に出す(▲4八銀)
今回は向かい飛車を目指したいのでこのどちらも合いません。このあとの切り返しをするためにも、ここでは▲1六歩とします。(図1-2)
相手は緩手を指したと思って△8六歩としてくるか、冷静に△3四歩としてくるでしょう。後者であればそもそも向かい飛車ではなくこちらも右辺で戦うことになりますので、一度置いておきます。
ここでは△8六歩として進めてみましょう。
ここから手を一気に進めます。
図1-3から、▲同 歩 △同 飛 に対して ▲8八歩打 と指します。(図1-4)
土下座の歩に見えます。しかしこれで反撃の準備が整いました。ここで相手は手抜くか、飛車を下がります。
後手の指しやすい手は8二飛や3四歩、もしくは左金銀を上がるような手でしょうか。
今回は角道を開ける△3四歩として進めます。
飛車が目の前に居て邪魔なのと、自分の攻め駒を前に出したいので▲8七銀とすると飛車は逃げていきます。今回は△8二飛とします。
8八の歩には紐がついていますから、▲7六銀と上がり、銀を咎めるために△7四歩と指します。
更に▲8八歩と上がり、次で向かい飛車の形が作れるようになりました。ここで後手は銀を咎めるために△7五歩とします。ここで何かおかしいことが起こりそうです。
▲同 銀、△8七飛成、と龍が作られ後手よしになりそうですが、落ち着いて▲8八飛と回ります。
さて、ここでの後手の好手は何でしょうか。
- △同 龍
- △7七龍
- △8二龍 or △8三龍 or △8五龍
- その他
1. △同 龍、▲同 角、△8五飛打、▲8六飛打、△同 飛、▲同 銀
こうなれば若干の不利は残りますが後手は△8七飛と打っても大きく有利が広がらないため大きな有利不利のない将棋になるのではないでしょうか。
2. △7七龍、▲同 桂、△同 角成、▲4八玉、△8七歩打、▲8九飛、△7六桂打、▲8三飛打
一度王手され、飛車は追いやられてしまいますが、後手馬の効きに対して先手の打った飛車が広く、戦いやすい形に持ち込むことが出来ます。また、後手に歩成をされたとしても大駒交換、こちらは既に飛車を打ち込んでいるので先手を取れるなど、後手はこの一着を選択すると敗着になってしまうでしょう。
3. △8二龍 or △8三龍 or △8五龍
この手は▲同飛の一手です。これは説明するまでもなくはっきり敗着です。
4. その他
いい手があったら教えて下さい。△8六歩打なんかも一瞬思いつきますが図1-8-1とほぼ同図になるので割愛します。
おわりに
今回は飛車先を突いてくるときの主な定跡の紹介となりました。
急戦であれば5六歩から5七角などとして飛角銀で8筋を攻めていく方針、持久戦であれば美濃囲いでじっくりと戦うことが出来ます。
名前に魅入られて始めたメイドシステムですが、私なりに色々研究していきたいと思います。